オーガニックまでいな度 について

今年(2013年)も実行委員が試行錯誤してアンケートを作りましたが、かなり不公平な採点結果となってしまったことは反省しています。グラフの数値だけでは誤解が生じると思いますので、ぜひこちらもお読みください。

そもそも一次産業(生産)、二次産業(加工)、三次産業(流通)では、同じ尺度では判断できないこと。二次産業では一次産業のように一つの原料だけでなく、多種類の材料を使うことから、どうしてもオーガニック度が下がってしまいます。三次産業である流通では、質の高いオーガニック商品が海外のものであることが多いため、地産は難しいという内情もあります。

 

オーガニックまでいな度をすべて100%にするためには、すべての原料を自分で栽培、生産、加工するということになります。例えばパンの場合、小麦を育てる→粉をひく→生地をこね発酵させパンを焼く。そして小麦以外に使う材料、ナッツ→ナッツの栽培、ドライフルーツ→果物の栽培、卵→鶏の飼育、牛乳やバター→牛の飼育、塩→製塩、砂糖→サトウキビの栽培ということになり、これはほとんど不可能…… また小麦はその気になれば栽培できますが、コーヒーのようにその気になっても栽培できないものもあります。

 

そういう点で、数値結果は低く出てしまった波の子は、一次産業の栽培、生産から三次産業の流通まで、自分一人でやっている唯一の出店者です。ただ無農薬にしてから3年以上経っていない畑だから(有機認定では3年以上無農薬が条件)自己評価は 80%以下だったため、低い結果となりました。ですが、波の子に関して私たち実行委員会では、総合的に限りなく100%に近いと考えています。

 

またwakka、hasuーkumo、ミッシェルバザールについては、原材料がオーガニック、あるいは有機栽培かどうかよりも、伝統工芸の継承や既にあるものを末永く大切に使っていくことがまでいなな暮らし方だと、私たちは考えていますので、採点結果は低いですが、実行委員会としては高得点をあげたいところです。

 

製造工程に地域の人が関わっているかというのも、ばらつきが大きいです。原材料の生産を含めて考えて、海外の原材料だからと低くつけている人もあれば、加工だけを考えて、ほとんど100%としている人もいます。

 

グラフで数値化はしましたが、業種によって大きな違いがあること、その人がどこで区切って考えたかなどによっても大差があります。というわけで、皆様にはそういったことを考慮してご覧いただければと思います。

来年はもっといい表示にするぞぉ〜!

 

と、書いたのは去年(2013年)のことでした。でも結局は、業種によっての不公平を是正しようとしたものの、思ったような進化もできず、今年(2014年)もまた反省しています。

 

それを何とか補おうと、実行委員がそれぞれの出店者に対して、この人のここがいい、このお店のここがまでいなだというコメントを書くことにしました。それが「までいなマーク」*1の付いたコメントです。中には単に宣伝文句になってしまったり、うまく表現できなかったり、これもまた実行委員はみんな苦戦しました。

 

今回一つ気が付いたことに、日本人特有の感性で、どんなベテランになっても「一生勉強です」という謙虚さが、ここでは高得点につながらなくなってしまいました。なかなかなんでも知ってるよ、って言えないもんですね。

 

そんなわけで、出店者の回答そのものは非常にまじめに真摯に書いていただいていますが、結果としての得点そのものは、そう言う見方もあるよね程度に、一つの目安として、楽しんでいただければと思います。

*1:までいなマーク